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2019年12月9日月曜日

チャック取付アダプターを作る。

先週の、ハブ用玉押し調整工具の六角切削がずれちゃった件を受けて、旋盤チャックをフライスに確実に固定できるよう、チャック取付アダプターを作った。
チャック取付アダプター完成状態

チャックを付けるとこんな感じ
チャック取付アダプター チャック取付状態


ML-210のオプションにチャック取付アダプターは存在したが、持ってないし、もう生産終了だし、センター穴が深めのが欲しかった。

ちなみに、これまではこうしていた。
従来のチャック固定方法
だめじゃないけど、押さえる位置がオフセットしているので強く締めると傾きそう。緩いとすべる。途中で旋盤工程が入るとフライスの芯出しはやり直しになる。

以下製作工程。
S45C黒皮Φ42の手持ちがあったので、金鋸で切って黒皮のまま4つ爪チャックで心出しして下側を切削。
チャック取付アダプター本体切削(旋盤工程1)

ひっくり返して、チャックとの勘合部と内側穴を切削。
チャックとの勘合は、チャック側穴径がスクロールチャックΦ22.020、4つ爪チャックΦ22.012だったので、ジャスト22.00で仕上げる。(爪の当たりを修正してから、こういう精度が出しやすくなった。)

チャック取付アダプター本体切削(旋盤工程2)

もう一回ひっくり返して穴の底の削り残した部分を落とす。(前工程できわまで削るとチャックも削っちゃうので)
チャック取付アダプター本体切削(旋盤工程3)

フライスに載せて、下穴、面取り、M4タップ。
チャック取付アダプター本体切削(フライス工程)

スクロールチャックはPCD28、M4X3穴、4つ爪チャックはPCD35、M4X4穴。
XY方向の芯をだして、穴位置でM0で止めて、Z方向は手動送り。
今回、PCDと穴数をパラメータで指定すると分割した座標で順番に止まるプログラムをつかった。
このプログラムはショックユニットのレンチを削るときに作ったものにちょっと手を入れた。この手の汎用プログラムを作っておくと、仕事が早い。その件はまた別途。

タップは最後まで動力で切るのは折れそうで怖いので、入り口だけ切って後から切り足す。
チャック取付アダプター本体切削(タップ 仕上げ)

後はネジの貫通部のバリを取って本体完成。

折角だから、使い勝手がいいように保持金具も作る。
端材を漁るとSCM440のブロックがあったので、外周を整えてから下穴を開けて、
チャック取付アダプター固定金具切削(工程1 取付穴下穴加工)

取付穴をエンドミルで掘って、
チャック取付アダプター固定金具切削(工程2 取付穴エンドミル加工)

中心に分割用の穴を開けて、
チャック取付アダプター固定金具切削(工程3 ブランク分割用穴開け)

メタルソーで切断 
チャック取付アダプター固定金具切削(工程3 ブランクをメタルソーで分割)


テーブルを削らないよう、アルミの端材を下に敷いて固定して平行を出して、
チャック取付アダプター固定金具切削(工程4 外周加工用平行出し)

外径をエンドミルで削る。
チャック取付アダプター固定金具切削(工程5 外周加工)

クランプとエンドミルが近いので慎重に動作確認する。
粗取りと仕上げの2パスで削った。

エッジを落として出来上がり。
チャック取付アダプター部品一式

しっくり止まって気分良し。
チャック固定状態




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