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2017年4月29日土曜日

フライス精度確認

フライス盤のリードスクリューの改修が終わったので、次は送り精度を確認することにした。

先ずは、主軸にピックテストを咥えてテーブルの平面度を確認。
テーブルとX-Y軸の確認は簡単。
ステップ送りのコードを書いて半自動で測定する。




ふーん、こんな風になってたんだ。
全体は鞍型変形、右が0.01程高い、中央が0.02程高い、全体の高低差は0.04程。
よしよし、これをエンドミルで削ればいいんだね、と考えたところで、あれ、と気づく。
見てるのはテーブルとX-Y軸の平行であって、テーブルの平面度そのものではない。
X軸、Y軸の真直度を見ないと、曲がってたら曲がったなりに削れてしまう。
もう少し真面目に当たろう。

X軸の真直度
スケールを上下2回ひっくり返して2回測定して平均を取って、スケールの曲がり誤差をキャンセルし、傾きを補正する。(スケールは手近にあった、8X12X300のキー材で代用、データを補正するから多少曲がっていてもok)
スケールの上側を測定

スケールをひっくり返して下側を測定



グレーの線がX軸アリ溝の垂直方向真直度


グレーの線がX軸アリ溝の水平方向真直度
垂直方向は中凹0.017、水平方向は中凸0.024→うーん、ちょっと大きい。どうやって修正するか。

Y軸の測定結果はこれ。
グレーの線がY軸アリ溝の垂直方向真直度

グレーの線がY軸アリ溝の水平方向真直度


垂直方向は中凸0.009、水平方向は右凸0.006→とりあえずはこんなもんでしょ。

Z軸とX-Y軸の直角度も同じ要領でスケールをひっくり返して2度づつ、計4回測定。(こちらは200mmの台付定規を使用)
測定
結果はこれ。
グレーの線がテーブル天面に対するZ軸アリ溝のX方向直角度

グレーの線がテーブル天面に対するZ軸アリ溝のY方向直角度


X方向は-0.015、どちらかというと、下側(0から57の近辺)が右側に曲がってるのかな。あるいは、テーブルが0.01/228ほど右が高いことを考え合わせると、ほぼ垂直か?→とりあえずそのまま。
Y方向は手前に倒れてる。190mmで0.0275。(=0.014/100)ただし基準はY軸ではなくてテーブル天面。
テーブルは113mmで0.01程度奥が高い(=0.0088/100)ので足して0.023/100の倒れ。→コラム下側にシムをかって調整だね。

ついで、X軸とY軸の直角。これも台付定規をひっくり返して2度測る。



Y軸を垂直として、X軸が上から見て時計回りに0.028/190(0.015/100)程ずれてる。
→テーブル固定ボルト部で修正する。

まだスピンドルとX,Y軸の直角を見ていないけど、とりあえず修正に入る。
(段々基準がどこだかわからなくなってきた。先ずは他を直してから。
X軸との直角はシム、Y軸との直角はボルトで調整できるし。)

修正は、以下の順番でやってみる。
1.X軸アリ溝当たり確認、修正
2.Y軸は今回省略
3.X軸-Y軸直角を調整
4.Z軸倒れをシムで調整
4.主軸直角を測定してボルト、シムで修正
5.テーブル天面を切削。


2017年4月21日金曜日

旋盤横送り台アリ溝修正


ML-210のアリ溝は横送り台がアルミ、刃物台が鉄で出来ている。
キリコがかかる位置なので、それなりに磨耗する。家のML-210は使い始めて17年、アリ溝が部分的に磨耗して、すこぶる調子が悪い。外周削りで使う範囲は緩く、緩い部分にあわせてジブ調整すると、中繰りする範囲はものすごく渋くなる。コンパウンドを付けてすりあわせたり、ヤスリで当たってみたりしたが、あまりよくならない。もう我慢ならん、ということで、フライスでアリ溝を削って修正する事にした。

1.初期測定

フライスに乗っけて平行出し。Z軸回りは平ガイドの内側面をピックテストで当たる。面粗度が悪いけど、一応機械加工面なので、細かい凸凹は無視してトレンドで合わせる。
X軸回りはシムテープで調整。0.01mm1枚でほぼOK。Y軸回りはそのまま。


平面度を確認する。
アリ溝のほぼ中央をねらって、縦方向3か所の高さをピックテストで測定。
右上、左上は一番手前の高さを0とした。
右下と左下の高さ原点は同一。

初期 単位[mm]
縦方向位置 左下 左上 右上 右下
93 -0.11 0.02 -0.06 0.05
46 -0.115 0.02 -0.02 0.018
1 -0.077 0 0
0
















2.刃物の用意
アルミ板で作ったゲージに合わせてフライカッターの刃をグラインダーで成形、120°に合わせる。
刃物はスチールφ5丸棒に超硬の破片をロウ付したもの。

3.切削

(1)横送り台底面

先ずは左底面から削る。

刃先をV溝の際に寄せて、一回Y方向を手前に逃がしてZ方向に切り込み、Y方向に手送り。
ああ、こんな風に減ってたんだね。
ちょっと削り残しがあるけど、右底面も削ってみる。
削っている途中で悩み始める。
完全に削り残しがなくなった時点で左側面より0.05mm程高い。これを今削ってしまうのは勿体無くなってきた。現状のフライスの精度にいまいち自信がない。ちゃんと調整してから再トライするときの為に、削り代を残しておいたほうがいいんじゃないか?

結局、一晩悩んだ挙句、そのまま削らずにおくことにした。

(2)横送り台側面
いよいよ側面の切削
そもそもこのやり方を思いついたから、アリ溝を削って修正しようと思った。
アリ溝カッターがなくても、フライカッターを60度に整形して当たり幅を小さくして、座標計算で斜めに移動して、Z方向ピッチを狭くすれば、手研ぎで刃物の角度精度が少々悪くてもちゃんと精度は出るし、ビビりも出にくいし、いいんじゃないか。
アリ溝角度は60°だからX=Z×(1/tan60°)+切り込み量としてGコードを作って、とりあえずZピッチ0.5mmでやってみる。Gコードについては、新たに覚えたことが色々あるので別途まとめる。
先ずは切り込み量0.01mmでテストカット。
ちょっと筋が出る。歯の下側が深い(歯が尖りすぎ)ようなので、フライスにつけたまま歯の下側をダイヤモンドヤスリで少し丸める。
もう一回、今度は切り込み0.005mmで削る。今度は良いようだ。
フライカッターの側面切削は、削れている様子が目で見えるから面白い。
修正後
(3)切削後測定

修正後 単位[mm]
縦方向位置 左下 左上 右上 右下
93 -0.015 -0.01 0 0.015
46 -0.015 -0.005 0 0.015
1 0 0.02 0 0



(4)刃物台切削

フライスから旋盤を下して、刃物台の切削。
右側はジブが入るから計3面。
削る量が最小になるように、平面の平行を出してから削る。鉄とアルミだから刃物台側はほとんど減っていないかと思ったけど、結構中凸になっていた。

4.組立
切削面をダイヤモンドヤスリでちょっとなめてから、組み立てる。特に問題なし。ジブ調整して動かしてみる。これは良い。全ストロークで重さの変化は感じられず、なめらかに動く。こんなことなら、はやくやっとけばよかった。


2017年4月18日火曜日

フライス盤リードスクリュー改修



ここ2年ほどかけた削り仕事(もちろん趣味の)が中休みに入り、この機会に気になっていた問題点を修正していくことにした。先ずはXM-20のリードスクリューのガタから手を着ける。
MACH3(CAMソフト)のバックラッシ補正量はX軸0.35mm、Y軸0.42mm、Z軸0.05mm。
XM-20には一応バックラッシ調整がついてはいる(ネジ部にスリットが切ってあって調整ネジで引っ張る形式)が、そんなものでは追いつかない。
ボールねじを奢る手もあるが、なんか勿体無い。
それよりは、摩擦ねじのままちゃんとした調整機構を付けて、どこまでやれるか見てみたい。

ということで、現物の寸法をノギスで拾ってまずは設計。
概略は、以下。

リードスクリューとナットはMonotaroのφ12p2。元は14mmだったけどピッチを優先。(調整機構のスペースも稼げるし。)Wナットを回転させてガタを調整してプレートで押さえる方式とした。ナットとフライス本体の取り合いはオリジナルのまま。なるべく追加工はしたくない。
リードスクリューは外形φ12で、ML210の主軸に通らないので、延長シャフトを作ってリードスクリューに接着固定+ピン打ち。
軸の支持はアンギュラベアリング(7001)をWで使って
U-NUTで予圧調整。カップリングはA7005を削ってメタルソーでスリット入れ。



後はせっせと削って、こんな感じ。


ナット周り


組み立てて、試運転。
やはり、ナットとベアリングの芯出しが重要。芯が出てないと、バックラッシ&予圧を追い込んだ時に負荷が上がってステッピングモータが脱調する。
あーでもないこーでもないと弄り回して、とりあえず、バックラッシ補正量はX軸0.03mm、Y軸0.05mm。もう少し追い込めそうだが、きりがないのでこのくらいにしとく。