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2017年6月9日金曜日

ペダルキャップを削る

何てことない削り物シリーズ2。

知り合いに自転車のオーバーホールを依頼された。元はといえば十数年前、遊んでいたフレームに手持ちのジャンクパーツを基本に組んだもの。フレームは確か1991年製、パーツも大部分がその前後のもの。おぉ、懐かしいパーツだぜ、なんて思いながら、ほぼ隅々まで手を入れる。
 さて、その中で、ペダルキャップが片方欠落している。一般的なサイズなら三ヶ島辺りの補修部品を買ってくればいいのだが、今回のこれはサイズが微妙で、M22P1.0とちょっと小さい。ベアリングはまだ大丈夫そうなのに、ペダルキャップがない為に買い替えるなんてもったいない。かと言って、放置するのは気が咎める。どれ、作ってしまおう。

 Φ25POM棒を切って穴を掘ってネジ切り。樹脂のネジ切りは切り込みを大きく取っても切削抵抗が小さいので楽。ねじは落ちないように現物合わせできつめに作る。




























ひっくり返して内径を咥えて面取りとトルクスの下穴開け。
















チャックごとフライスに移してトルクス穴彫り。トルクスは六角穴と違ってエンドミルだけで彫れるし、トルク容量が大きくて軟材でも中々ナメないので気に入っていて、何かと多用している。今回はT40深さ4mm。これだとΦ1エンドミルで彫れる。形状はJISB1015付属書Aに、作図用との但し書き付きで出ている。前に作ったアルミ用のGコードをそのまま使って250%のオーバーライドをかける。で、F50 2500rpm 切り込み0.5mm。まだまだ切削条件は甘いが、一品物なので条件を追い込むほどのことでもない。








結構バリが出る。今回はちまちま手作業で取ったが、面取りのパスも作った方が良かったかも。





出来上がり。ちょっと送りムラが出てる。横送りジブを調整しないと。




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ペダルに着けるとこんな感じ。
せっかく全ばらししたのでボディも磨いてみた。それほど高いペダルではないんだけど、磨いたアルミっていいな。