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2018年7月1日日曜日

一眼レフカメラグリップ部のフィッティング


一眼レフカメラグリップ部のフィッティング

最近、物撮り用にニコンのD7000を手に入れた。
中々楽しいのだが、どうも手になじまないのが気に入らない。
時たま片手で持ってシャッターを切る必要があったりするが、
ちゃんと両手で持たないと取り落としそうな感じがする。
(実際に落としたことはないが)
ハンドストラップがいいんじゃないか、と、
気になっていたPeakDesignのClutchを買ってみた。

物の出来は上々。
片手で着け外しできるけど絶対に誤って外れることはなさそうなコネクタは
丸がかわいいし、片手で調整できるバックルも、質感も使い勝手も悪くない。





が、使ってみるとどうもしっくりこない。
ストラップを強く締めると人差し指が窮屈でシャッターを押せないし、
ストラップが前にずり落ちてくる。

結局、シャッターを押すためにはストラップを緩める必要がある。
それはないだろう、と思う。ストラップの意味半減だ。

改めて観察してみると、原因は大きく二つあるようだ。

一つは右吊り金具位置がストラップを固定するのに最適の位置ではない。(前過ぎる。)
このストラップの構造では、ボディーに固定する位置は人差し指と親指の中間あたりに欲しいが、実際の金具位置はもっと前にあり、ストラップは人差し指の第3関節上あたりに掛かる。

もう一つは、ボディーのグリップ部が小さい。
ストラップを締めて手がボディーに密着した状態では
シャッターボタンが近すぎて人差し指の先で押せない。

操作に都合がいい位置に握って、
その時にできる手とボディーの隙間をクッションを貼って埋めれば改善できそう。

クッション製作時の方針は3つ。
1.グリップ部の側面前寄りにボリュームを足すことで、
右手がボディーをもっと深く握りこめるようにする。
そうすると、相対的にストラップが後ろに下がる。
2.人差し指第三関節下に厚みをつけて、ストラップを締めた時に
人差し指先が丁度シャッターボタン上に来るように距離を調整する。
他の指も操作ボタンにちょうど届くように距離を調整する。
3.中指上側側面が引っかかるようにテーパーをつけて安定感を増す。

最近別件で買ったPEクッションを両面テープでボディーに貼り付けて、カッターで削っていく。削りすぎた部分はもう一回両面テープでクッションを盛って、もう一度削る。

PEクッションは積層品t20×2000×1000をMONOTAROで購入。安いし、へたりはごく少なくて丈夫だし、カッターで簡単に削れるし、大量にあるので、これで何を作ろう?と夢膨らむ。



このままでは見た目が悪いので、革を貼る。
在りものの革をクッションより一回り大きく切って、両面テープで貼り付ける。







どうも革がピンと張らないので、一部ダーツを入れて縫い縮めた。
SDカード蓋の部分は革を回りこませる。
これをボディーに両面テープで貼り付ける。
完成形はこんな感じ。




これはかなり良い。
ストラップをぎゅっと締めても人差し指は自由に動いて、
片手でもシャッターボタンとメインダイヤルと電源スイッチが操作できる。
親指側も片手でサブダイヤル、その他のスイッチが操作できる。
ストラップ無しでもむぎゅっと握れば手にしっくりなじむ。
取り落としそうな感覚はない。
クッションが固すぎないのも持ち方の自由度があって具合がいい。
SDカード蓋も取り出せる程度に開く。


これでしばらく使ってみることにする。

一眼レフのボディーって、人間工学的にキッチリ追い込まれていると思い込んでいたが、そうでもないようだ。まあ、D7000はかなり古い機種だし、持ちやすいという評判も見聞きしないが。
いずれにしても、こうしたちょっとしたフィッティング作業で物の印象は大きく変わる。
この手の機器にとって、スペックよりこうした印象のほうが重要な要素なんじゃなかろうか。





kenginnering;

2018-07-01作成