ラベル

2018年5月15日火曜日

電話相談(古いフリーハブのトラブルシューティング)

日曜日は早起きして山に自転車乗りに行った。走っているうちに雨が降り出して、山から出たらザーザー降り。昼前に帰って自転車の掃除をしていたら電話が鳴った。
来週自転車イベントに出る友人から。フリーが前にも後ろにもフリーになった、とのこと。当然走行不能。
彼が古いマビッククロスロックを使っているのは知ってる。2003年くらいか?クロスロックの構造は知らないが、同世代のクロスマックスSLが家にある。
以下、やり取り概要。

私:グリスの硬化か水が入ったかラチェットの摩耗だけど、君の使い方だと摩耗の可能性は低いねぇ。
分解してパーツクリーナで洗ってオイルを入れて組みなおせば直るんじゃない?

友:雨の日に乗った記憶はないなぁ。どうやるの?

私:クロスマックスだと、シャフト左端にキャップがはまっていて、引っ張って外すと10mmの六角穴が開いてる。シャフト右端には5mm六角穴が開いていて、レンチをかけて回すと右端の中間シャフトが抜ける。そうするとフリーボディーが抜けるから、内側を洗えばいい。でも、クロスロックの構造は知らないんだよね。
まずはスプロケットを外してフリーボディをきれいにしたい。外せる?

友:工具はあり。外してから電話する。

友:うちのは、シャフトの左右とも六角ナットだよ。手でまわるんだよね。写真送るね。

ハブ右側

ハブ左側

私:ありゃりゃ、緩んじゃってるね。※これは誤解であることが後に判明。
どんどん緩めたら、外せるかい?

友:取れた。

私:そしたら、お皿の上にホイールを置いて、そっと回しながら引っ張ったらフリーボディーが抜けるから。この時、ラチェット爪とスプリングが2個ついていて、たぶん落っこちるから失くさないように。

友:おっと、1個落ちた。もう一つはついてる。スプリングがすごく弱い気がするんだよね。汚れはそれほどでもない気がする。

私:スプリングはそんなもん。きれいに洗ってね。オイルは何持ってる?なるべく粘度の低いの。

友:デュラグリスとか?

私:いや、グリスじゃなくて。チェンオイルとか、ない?固いとフリーが供回りしてチェンが弛んだりするんだよね。

友:フィニッシュラインのドライ用とウェット用。ドライ用はさらさら。ウェット用は結構固い。

私:じゃ、ドライ用でいこう。ラチェット部と樹脂ブッシュ部に塗って元に戻して。

友:ドライ用はさらさら過ぎる気がする。ウェット用にする。

フリーボディーを外した所

ラチェット爪受け部 洗浄後

さて、前置きが長かったが、ここからが本題。

友:ベアリングの与圧調整がいるよね。どうやるんだろ。

私:フリー側のナットを締めこんだら、メインシャフトの右端がシャフト付きナットの内側に突き当たるんじゃない?

友:突き当たらない。どこまでも入る。

私:えぇ?シャフト付きナットの内側は段付きになってるんじゃないの?

友:そんなことはない。シャフト付きナットの写真送るよ。

シャフト付きナット 内側から

私:前の写真(ハブ右側)では、フリー側シャフトの穴は丸穴に見えるんだが、メインシャフト右端は六角穴になってる、て言ってなかったっけ?

友:あぁ、写真はピンボケで丸に見えるが、実際は六角穴になってる。

私:真ん中の穴はメインシャフト右端面が見えてるんだ。(ここでようやく構造を理解)
つまり、シャフト付きナットはフリーボディーベアリングを介して右ハブベアリングを押していて、左ハブベアリングをメインシャフト左側の小判ナットで受けている、小判ナットは5mmくらいのカラーを介して左端ナットでダブルナット固定、シャフト付きナットの締め具合でハブベアリングの与圧調整を行い、シャフト付きナットにはダブルナット等のロック構造はなし、ということ?

友:部品をなくしているんじゃなければ、そういうことのようだ。ダブルナットじゃないのは気持ち悪いが。

私:そだねー。じゃあ、シャフト付きナットを手で突き当たるまで締めて、完成。

追っかけ、家のクロスマックスも整備して参考用に写真を送った。

左キャップ部 引っ張ると外れる。


キャップを外して六角レンチを入れた所

右サブシャフトを抜きかけた所 組む時は締め切り、メインシャフト右端面と右シャフト左端面で、フリーボディーベアリングと右側ハブベアリングの内輪を挟み込む構造

右サブシャフト 右はフリーボディベアリング内側に挟むワッシャ

ラチェットとスプリング ちょっと減ってるけど問題なし。

フリーボディー内側 手前は樹脂ブッシュ、奥はシールドベアリング(手前もボールベアリングに変えると動きがよくなりそう)



ラチェット爪受け部

洗ってラチェット爪を組んでオイルを塗った所

完成

長々書いたが、書きたかったのは、この手の作業(電話で口頭だけで構造を説明する)では部品に名前をつけるのが大事、ということ。
部品一つ一つに、その時の話の範囲での固有な名前をつけて、その名前で通す。あれ、とかそれ、とか言わない。ナットが複数あるなら、ナットとも言わない。正式な名前でなくていいから、シャフト付きナット、みたいに命名する。本当は正しい名前があるんじゃないか、などと弱気になってしまいがちだが、独断と偏見で一つに決めないと、どの部品を指しているのかあやふやになって、相手とイメージを共有できない、と思う。

ともかく、直ってよかった。
イベントでの健闘を祈る。

※友人より訂正あり。クロスマックスエンデューロ2005だそうだ。














2018年4月29日日曜日

電気スタンドを直す。(昔話)

家にArtemideのTolomeoなる電気スタンドがある。床置きのちょっと大きいタイプ。




買ったのが2003年だったか。
いつ見てもかっこいいやつなのだが、ちょっと難がある。
アーム根元のダイキャスト部品が割れてしまう。
家のは買って5年くらいで二股になっている部分の片側が割れて、
しばらくそのまま使っていたが、そのうち反対側も折れてしまった。
二股になっている部分を締めて撓ませるから、脆いと折れてしまう。
当時、旋盤は持っていたが、フライスは持っていない。
A5052の丸棒をちょっと旋盤で削って、
後は手持ちドリルと金のことヤスリで仕上げた。
旋盤はあってもなくても、手間も仕上がりもあまり変わらない。

久しぶりに思い出して、ああこんなことやってたな、としげしげと眺めて、
ついでにちょっとだけ磨いてみた。
ここはmatなほうが雰囲気がいいので、ちょっとだけ。


ここが削り物なら、他は壊れる気がしない。一生物だと思う。


2018年4月4日水曜日

犬服を作る

直したミシンを使って犬服を作った。

家の犬の傷がちっともなおらない。冬に前足に痒い所が出来て、舐め続けて傷になった。
折角治りかけても痒いらしくてせっせと舐めるので、傷の修復速度が追い付かない。
舐めなければ治るだろう、ということで、
最初、包帯を巻いて、メッシュの包帯でカバーした。結局ずれて傷が見えてくる。
次、自己粘着性の包帯を巻いた。どうも蒸れて具合が良くないらしい。
その次、筒状の腕カバーを作った。寝てるうちにはずれてしまう。
単純に犬服を買えばいいんだが、買っても買ってもどうも体形が合わない。
長袖の犬服は結構難しいもので、体に合わないと拘束服のようになって、
階段から転げ落ちたりしてる。
これじゃあかわいそう、ということで、ぴったりの服を作ってやることにした。
体の寸法を測って3DCADで体のモデルを作って、
パーツに分けて平面に展開すれば何とかなるんじゃないか。
作って様子を見て寸法を補正していけば、そのうちぴったりになるだろう、という算段。


取り合えず、後ろ足は難しそうなので、前足だけサーフェスで作る。
こんなモデリングは慣れないので結構苦労する。

サーフェスを切り開いて、フラットキルトコマンドで平面に展開する。
(CADはProEWildfire5PE)
これがまた中々上手くいかない。
3次元曲面で展開時の歪が大きすぎると展開できないようだ。
細かめに分割して、後で合わせる時に繋がらない部分はごまかす。
展開した状態がこれ。ここまでくれば、後は何とかなる。


プリントアウトして型紙を作る。
これは腕の前側。胴とのつなぎ目が奇妙なRになった。
この曲線は2Dで考えたら中々導けないなぁ。

これは胴の下側。
上手く展開できなかったので、3分割してつなぎ目はごまかした。

 縫い代を付けて布を切り抜いて、ミシンで縫う。
(写真は無し。)
布は、取り合えず試作なので、ウエス箱から古いTシャツを探して使う。
初ミシンがニット地なのは、ちょっとハードルが高かったかも。

出来上がり。

まだまだちゃんとフィットしていないけど、実用上はOK。
数枚作って洗濯しながら着せている。
傷も概ね治ってきた。
もう少し寸法を追い込んで、四つ足の長Tシャツを作るのが次の目標。


2018年4月1日日曜日

ミシンを直す

 久々の投稿。
ミシンを直した。



このミシンは、僕が結婚する時に、祖母が使っていたものを嫁にくれた。
もう、細かいものは見えないから、といって。
1989年製のシンガー。電子化されていないジグザグミシン。
その後、ほとんど使うこともなく、十数年しまい込まれていた。
思い立って引っ張り出し、動かしてみる。
最初は動き渋っていたが、糸道回りのさびを落として給油し、ベルトテンションを調整したら何とか動き出した。
ポリウレタンのVベルトはひび割れもなく、問題なし。
下糸巻きのゴムもひびはあるが取り合えず大丈夫。


決定的な故障は1か所。
模様を選択するダイヤルのギアの破損。
ジュラコン(?)のギアにスチールがインサートされている部分が、ギアが割れて空回りする。圧入部は強度が厳しいようだ。
これを直すのは簡単で、MONOTAROでm1.0T18の金属ギアを買ってくるだけ。
便利な時代だ。




とはいうものの、標準ギアなので、現物に合わせて追加工が必要。
加工内容は、ボスの外周、端面削りとイモネジ用穴、タップ。
いつもの、何てことない加工、のジャンルだ。
左:加工前の標準ギア、右:割れた元のギア


ボスを削るのに、三つ爪チャックで上手いこと咥えられなかったので、
歯先円に合わせて割りリングを作る。


後は咥えて削るだけ。
今回は上手い具合に標準ギアの穴径と現物のシャフト径が同じだったので、
同芯度を気にすることもなく、三つ爪チャックでさくっと咥えて削った。
穴径も広げるのであれば、もっとちゃんと心出しする必要がある。



後から思うに、四つ爪チャックを使えば、18Tは4で割れるから咥えられたんじゃない?
まあ、やってみたかったから、いいんだけど。
次にネジ穴開け。
位置出しは目勘でもよかったが、一応丁寧にやってみる。
最初、センターファインダーで位置出ししようと思ったら、
ギアが磁化していて、センターファインダーが引き寄せられてくっついてしまう。
こんなことは初めてだ。


で、丸棒を使う。
ギアとスターティングドリルを適当に寄せて、Φ5mmのドリルロッドを乗せ、スターティングドリルをゆっくり離していく。ドリルロッドが落ちた所がボス半径+ドリルロッド直径+スターティングドリル半径の位置になる。


Y方向も同じ要領で。


原点を出して、ドリルで下穴を開け、


M4タップを切って出来上がり。 


組み立てて、表示と縫われる模様が合うようにギアの位相を合わせる。


当初、糸が絡んだり布を引き込んでぐずっていたが、
使っているうちに機嫌よくなってきた。

それにしても、ミシンの複雑な機構にはびっくり。
こんな機械が一時は一家に一台、というレベルで普及していたのは大変なことだと思う。
それだったら旋盤だって一家に一台でもいいんじゃないの?といろんな人に言ってみるのだが、そのたび呆れられる。

実は、ほかにも怪しい箇所は幾つかあって、例えばこれが今回直したギアで動かすカム部分。左のカムは割れている。壊れているのは写真に無い部分を含め全てプラスチックの部分。
負荷があまりかからないので一応問題なく動いている。
まあ、駄目になったらこれも作ろう。手間はかかるがやれないことはない。


このミシンで何を作ろうとしているかは、別途。

2017年12月23日土曜日

自転車サスペンション用リンクを作る




こんな物が欲しい。




























マウンテンバイクのサスペンションリンク。サイズは79×54×32mm、材質はA2017、
初体験のボリューム。
今回の一番のポイントは、肉抜きの3次元切削の部分。
この部分のGコードを考えるにあたって、初め、YZ平面上でG02を使って削れないかと思っていたが、円筒軸がX軸又はY軸と平行でないので座標系の回転が必要になり、何をやっているのかよくわからなくなること、また、何より、刃物軌跡が円筒軸と直行していない場合、螺旋軌道のXY平面への投影は直線とならないことから、このアイデアは却下、
座標値をパラメータの計算で決めることにした。
ちょっと長いが、肉抜き部コード全文は以下。
(当然のことながら、このコードを使って何が起きても責任は取れない。)

G90G54G92X0Y0Z10.
#1001=#5213(SAVE Z- syoki)
#1002=1.5(offset-step)
#1003=15.(offset-max_kari)
#1004=FUP[#1003/#1002](times)
#1005=[#1002*#1004](offset-now)
M07
S2500M03
M98P01L#1004(raff GOSUB PASS)
#1005=[#1002*0.3](pre-siage GOSUB PASS)
M98P01
#1005=0.(siage  GOSUB PASS)
M98P01
G00Z10.
G00X0Y0
M09
M05
M30

O01(***PASS***)
#1103=-5.(Z0)
#1106=31.329(angle-axis_ccw+)
#1107=50.(times-arc)
#1108=16.(radius *MEN-R + BALL-R)
#5213=[#1001+#1005](INPUT Z-offset)
G92.3
G00X43.166Y-21.089
G01Z-11.66F50.
F200.

(++GOSUB_ARC-Z-END-TANGENT1++)
#1101=25.765(X0 :Tangent side)
#1102=-16.462(Y0 :Tangent side)
#1104=43.166(X1)
#1105=-21.089(Y1)
M98P12
G01X22.783Y-15.669
G03X22.723Y-15.86I-0.026J-0.097
G01X25.234Y-16.785

(++GOSUB_ARC-Z-START-TANGENT2++)
#1101=25.234(X0:Tangent side)
#1102=-16.785(Y0:Tangent side)
#1104=41.118(X1)
#1105=-22.637(Y1)
M98P11

G00X45.Y-19.973Z-11.66

(++GOSUB_ARC-Z-END-TANGENT3++)
#1101=27.599(X0:Tangent side)
#1102=-15.346(Y0:Tangent side)
#1104=45.(X1)
#1105=-19.973(Y1)
M98P12

G01X23.182Y-14.171
G03X22.187Y-17.314I-0.424J-1.595
G01X23.544Y-17.814

(++GOSUB_ARC-Z-START-TANGENT4++)
#1101=23.544(X0:Tangent side)
#1102=-17.814(Y0:Tangent side)
#1104=40.57(X1)
#1105=-24.087(Y1)
M98P11

G00X47.476Y-19.027Z-12.38

(++GOSUB_ARC-Z-END-TANGENT5++)
#1101=29.433(X0:Tangent side)
#1102=-14.23(Y0:Tangent side)
#1104=47.476(X1)
#1105=-19.027(Y1)
M98P12

G01X23.58Y-12.673
G03X21.651Y-18.769I-0.822J-3.093
G01X21.853Y-18.843

(++GOSUB_ARC-Z-START-TANGENT6++)
#1101=21.853(X0:Tangent side)
#1102=-18.843(Y0:Tangent side)
#1104=40.906(X1)
#1105=-25.862(Y1)
M98P11

G00X43.166Y-21.089Z-11.66

#1005=[#1005-#1002]
M99

O11(***SUB_ARC-Z-START-TANGENT***)
#1201=SQRT[[#1101-#1104]**2.+[#1102-#1105]**2.] (LENGTH_01)
#1202=ATAN[#1102-#1105]/[#1101-#1104]
#1202=[#1202-#1106]                       (ANGLE 01-AXIS_s)
#1203=[#1201*SIN[#1202]]   (Be:DISTANCE_XeYe-AXIS_START-TANGENT)
#1204=1.(i:COUNT-ARC)
M98P21L#1107
M99

O21(**SUB2_ARC-Z-ST-SUB**)
#1301=[[#1104-#1101]*#1204/#1107+#1101] (Xi)
#1302=[[#1105-#1102]*#1204/#1107+#1102] (Yi)
#1303=[#1203*#1204/#1107] (Bi)
#1304=SQRT[#1108**2.-#1303**2.]
#1304=[#1304+#1103-#1108] (Zi)
G01X#1301Y#1302Z#1304
#1204=[#1204+1.]
M99

O12(***SUB_ARC-Z-END-TANGENT***)
#1201=SQRT[[#1101-#1104]**2.+[#1102-#1105]**2.] (LENGTH_01)
#1202=ATAN[#1102-#1105]/[#1101-#1104]
#1202=[#1202-#1106]                       (ANGLE 01-AXIS_e)
#1203=[#1201*SIN[#1202]]          (Be:DISTANCE_XeYe-AXIS_END-TANGENT)
#1204=[#1107-1.](i:COUNT-ARC)
M98P22L#1107
M99

O22(**SUB2_ARC-Z-ET-SUB**)
#1301=[[#1104-#1101]*#1204/#1107+#1101] (Xi)
#1302=[[#1105-#1102]*#1204/#1107+#1102] (Yi)
#1303=[#1203*#1204/#1107] (Bi)
#1304=SQRT[#1108**2.-#1303**2.]
#1304=[#1304+#1103-#1108] (Zi)
G01X#1301Y#1302Z#1304
#1204=[#1204-1.]
M99
%

簡単に解説すると、プログラムはサブルーチンの4層構造。
(1)メインでZ方向の最終掘り込み深さとステップ量からZ方向繰り返し数を決めて
   2層目のサブルーチンO01(***PASS***)をコール、

(2)2層目のO01(***PASS***)で円筒軸とX軸の角度、刃物軌跡の半径(ボール中心)
   始点と終点のXY座標を指定してZ軸オフセットを決め、
   円弧切削部の分割数を指定して、3層目の
   O11(***SUB_ARC-Z-START-TANGENT***):接線から円弧状にZ方向に下がる、
   または
   O12(***SUB_ARC-Z-END-TANGENT***):円弧状にZ方向に上がって接線で
   終わる、をコール、

(3)3層目のO11(***SUB_ARC-Z-START-TANGENT***)、または
   O12(***SUB_ARC-Z-END-TANGENT***)で刃物軌跡のXY平面上の距離、
   刃物軌跡と円筒軸の距離を計算して、円弧の分割の回数分、4層目の
   サブルーチンO21(**SUB2_ARC-Z-ST-SUB**)
   又はO22(**SUB2_ARC-Z-ET-SUB**)をコール

(4)4層目でXYZの座標を計算してG01で直線移動、

という構造になっている。
円弧を直線で近似するのできれいな弧を描くには分割を細かくする必要があり、(今回は50分割)計算が追い付かなくてギクシャクすることを心配したが、今回の条件F200ではきれいに動いた。




今回、この切削用にボールエンドミルを新調した。
OSGのWXL-LN-EBDR2×8×4。突っ込みが深いのでロングネックが必要になった。
アルミ用ではないが、えらく良く切れる。
やっぱり、少々高くても、ちゃんとしたメーカ物のほうがいいな。

後、今回のGコードはZ方向をオフセットするのに#5213(Z方向オフセット量のシステムパラメータ)を直接書き込んでG92.3でオフセットする方法を取ったが、どうもあんまり好きじゃない。特にG41(工具径オフセット)と共存させるのがめんどくさい辺が、、、
次に書き直す時はZ座標を直接パラメータで指定するようにしよう。


色々難はあるが、なんとか完成。





















あとは、錆びる前にアルマイトをかけないと。


2017年9月27日水曜日

バキュームフォーミングでピックテストのカバーを作る

手ぼこなもので、4~5年前にピックテストを落としてカバーを割ってしまった。それからは、キリコが入って嫌だな、見にくいな、と思いながら使い続けてきた。
そもそもこんな精密機器を落としてはいけない訳で、メーカーに送って修理がてら校正してもらうのが筋なんだろうが、今回、アマチュアだし、お金もないし、と自分に言い訳して作ることにした。旋盤がNCモドキになるとやることが沢山出てくる。
当初、ポンプの窓と同じように削り出せばいいかと思っていたが、板厚0.8mmでチャッキングが難しそう。
ということで、今回は、バキュームフォーミングで作ってみた。

先ずは構造用合板でバキュームヘッドと樹脂板ホルダーを作る。
盛大にバリ、欠けが出る。
やっぱり木工用の刃のほうがいいかな。回転数ももっと上げたい。
今回はパテを盛って磨いて仕上げてしまう。
これがバキュームヘッド。



こちらは樹脂板ホルダ。


次、NC旋盤もどきでアルミから型を作る。


型はバフで磨いて、

こんな感じ。


ヘッドと組み合わせると、



樹脂ホルダにアクリルt1.0を挟んで、ヒートガンで炙って、バキュームヘッドを押し付けて掃除機で引く。
第1号はこんな出来。


勢い余ってコンクリの床に意匠面を押し付けてしまってガサガサ。

その後、何回かトライするが、中々うまくいかない。
問題点は下記3点。



もっと均一に暖めなければいけないかと、オーブンで暖めてみる。
150℃10分→まだカチカチ。
150℃20分→まだ駄目
200℃10分→まだ駄目
200℃20分→いけそう→縁が引けない。
300℃10分→まだだめ。
300℃度20分→いけそう→縁が引けない。
樹脂板ホルダはこんがり焼け色が付いたが、どうも上手くいかない。

原因を考えてみる。
①型のアルミで樹脂が冷える。
②樹脂板の面積が足りない。(伸び代がもっと欲しい。)
③バキュームヘッドの圧力損失が大きい。
④掃除機のパワーが足りない。

まあ、どれもあるのだろうが、簡単に試せる①について対策してみる。
→型を予熱してみる。
もう一度ヒートガン式に戻って、型を炙ってから樹脂を暖める。
monotaroの放射温度計で測ると、型が100℃程度、樹脂が200℃程度。
この温度計は一体どのくらいの誤差が出るのかさっぱり分からなくて、
いつも測っては見るが信用出来ない。


縁と皺は、だいぶいいようだ。
ぶつは相変わらず出る。
ルーペで覗くと、あぶくがある。暖めすぎで樹脂が気化したのか、元からあった泡が膨張したのか、たぶん後者のような気がする。

取り合えずぶつには目をつぶって、一番いい出来のもので仕上げることにする。
旋盤に型を咥えてカバーを当て、パットセンターで押さえて耳を切り落とす。

元のカバーと直径が合うように高さで調整してできあがり。

ぱちんと嵌め込んで、完成。
おしまい。





2017年9月10日日曜日

自転車ヘッドの圧入 フライスのテーブル送りネジユニットを流用して圧入工具を作る

おまちかねの新しい自転車フレームが届いた。
塗装したままなので、完全にばらばらの素材状態。

ベアリングの嵌め合いの状態を確認しながら圧入する所から始めるわけだが、現物を確認してまずい事に気付く。ヘッド小物が圧入されていない。
テーパーヘッドの下ワン、1.5inch。これは圧入力が大きいし、ワンはアルミだし、簡単には入らない。本来は専用工具が必要。送る前にここだけはお願いしておけばよかった。
昔はヘッド小物に当て木をしてハンマーで叩いて入れたりしたが、もうそんなことはしないと決めている。
さて、どうやって圧入しようか。

一番簡単な方法から順番に試すことにした。
先ずはフライスのテーブルにフレームのヘッドを乗せて、
ヘッド小物を乗せた上からプレートを当てて、主軸で押してみる。
うーん、うまくいく気がしない。絶対齧る。
普段扱っているベアリング類の圧入は、平行にさえ気を付ければ大概この手の方法でなんとかなるが、今回は手強い。物も大きいし、圧入代も大きい。

※もしこの方法を参考にされる方がいるならば、主軸のベアリングを痛めるリスクを考慮の上、自己責任で。本当は、せめてもう一手間掛けて、主軸スリーブ(回らない部分)で荷重を受ける冶具を作って、主軸ベアリングには荷重がかからないようにしたほうがいい。

ついでに、ベアリングを圧入する場合、外輪圧入なら外輪を、内輪圧入なら内輪を押して、ボールレースに圧痕を付けないようにする。今回のケースはカップだけでベアリングは入っていないので関係ないが。


次、ヘッド小物に当てるカラーを作って主軸で押す。


これなら平行は出せそう。
クイルハンドルで押してみる。びくともしない。
Z軸の駆動を掛けてみる。モータは脱調するが、やはりびくともしない。
無理せずさっさと諦める。

しょうがない、ネジで引くことにする。
M8~M12くらいが必要かな。探してみるが、長いボルトがない。
M6ずん切りならあるが、ちょっと細すぎて無理そう。
本来なら角ネジで引きたい所、と考えたところで、フライスのテーブル駆動ネジ
が余っているのを思い出した。ネジバックラッシ改善のため外したもの。ネジはTr14X2、なおうまいことに、スラストベアリング付きのハウジングとキー固定のハンドルもついている。

先ほど作ったカラーのセンターにΦ14の穴を開けて引っ張ればいけそうな気がする。



下側をモンキーレンチで咥えて、平行を確認しながらハンドルを回す。

ばっちりはいった。良かったよかった。
しょっちゅう使うなら、ハンドルを大きくしたい。




後はピボット類のベアリングを圧入、シャフトを通してプレート類を組み付けてフレーム完成。今日はここまで。