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2017年9月10日日曜日

自転車ヘッドの圧入 フライスのテーブル送りネジユニットを流用して圧入工具を作る

おまちかねの新しい自転車フレームが届いた。
塗装したままなので、完全にばらばらの素材状態。

ベアリングの嵌め合いの状態を確認しながら圧入する所から始めるわけだが、現物を確認してまずい事に気付く。ヘッド小物が圧入されていない。
テーパーヘッドの下ワン、1.5inch。これは圧入力が大きいし、ワンはアルミだし、簡単には入らない。本来は専用工具が必要。送る前にここだけはお願いしておけばよかった。
昔はヘッド小物に当て木をしてハンマーで叩いて入れたりしたが、もうそんなことはしないと決めている。
さて、どうやって圧入しようか。

一番簡単な方法から順番に試すことにした。
先ずはフライスのテーブルにフレームのヘッドを乗せて、
ヘッド小物を乗せた上からプレートを当てて、主軸で押してみる。
うーん、うまくいく気がしない。絶対齧る。
普段扱っているベアリング類の圧入は、平行にさえ気を付ければ大概この手の方法でなんとかなるが、今回は手強い。物も大きいし、圧入代も大きい。

※もしこの方法を参考にされる方がいるならば、主軸のベアリングを痛めるリスクを考慮の上、自己責任で。本当は、せめてもう一手間掛けて、主軸スリーブ(回らない部分)で荷重を受ける冶具を作って、主軸ベアリングには荷重がかからないようにしたほうがいい。

ついでに、ベアリングを圧入する場合、外輪圧入なら外輪を、内輪圧入なら内輪を押して、ボールレースに圧痕を付けないようにする。今回のケースはカップだけでベアリングは入っていないので関係ないが。


次、ヘッド小物に当てるカラーを作って主軸で押す。


これなら平行は出せそう。
クイルハンドルで押してみる。びくともしない。
Z軸の駆動を掛けてみる。モータは脱調するが、やはりびくともしない。
無理せずさっさと諦める。

しょうがない、ネジで引くことにする。
M8~M12くらいが必要かな。探してみるが、長いボルトがない。
M6ずん切りならあるが、ちょっと細すぎて無理そう。
本来なら角ネジで引きたい所、と考えたところで、フライスのテーブル駆動ネジ
が余っているのを思い出した。ネジバックラッシ改善のため外したもの。ネジはTr14X2、なおうまいことに、スラストベアリング付きのハウジングとキー固定のハンドルもついている。

先ほど作ったカラーのセンターにΦ14の穴を開けて引っ張ればいけそうな気がする。



下側をモンキーレンチで咥えて、平行を確認しながらハンドルを回す。

ばっちりはいった。良かったよかった。
しょっちゅう使うなら、ハンドルを大きくしたい。




後はピボット類のベアリングを圧入、シャフトを通してプレート類を組み付けてフレーム完成。今日はここまで。





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