ラベル

2018年5月15日火曜日

電話相談(古いフリーハブのトラブルシューティング)

日曜日は早起きして山に自転車乗りに行った。走っているうちに雨が降り出して、山から出たらザーザー降り。昼前に帰って自転車の掃除をしていたら電話が鳴った。
来週自転車イベントに出る友人から。フリーが前にも後ろにもフリーになった、とのこと。当然走行不能。
彼が古いマビッククロスロックを使っているのは知ってる。2003年くらいか?クロスロックの構造は知らないが、同世代のクロスマックスSLが家にある。
以下、やり取り概要。

私:グリスの硬化か水が入ったかラチェットの摩耗だけど、君の使い方だと摩耗の可能性は低いねぇ。
分解してパーツクリーナで洗ってオイルを入れて組みなおせば直るんじゃない?

友:雨の日に乗った記憶はないなぁ。どうやるの?

私:クロスマックスだと、シャフト左端にキャップがはまっていて、引っ張って外すと10mmの六角穴が開いてる。シャフト右端には5mm六角穴が開いていて、レンチをかけて回すと右端の中間シャフトが抜ける。そうするとフリーボディーが抜けるから、内側を洗えばいい。でも、クロスロックの構造は知らないんだよね。
まずはスプロケットを外してフリーボディをきれいにしたい。外せる?

友:工具はあり。外してから電話する。

友:うちのは、シャフトの左右とも六角ナットだよ。手でまわるんだよね。写真送るね。

ハブ右側

ハブ左側

私:ありゃりゃ、緩んじゃってるね。※これは誤解であることが後に判明。
どんどん緩めたら、外せるかい?

友:取れた。

私:そしたら、お皿の上にホイールを置いて、そっと回しながら引っ張ったらフリーボディーが抜けるから。この時、ラチェット爪とスプリングが2個ついていて、たぶん落っこちるから失くさないように。

友:おっと、1個落ちた。もう一つはついてる。スプリングがすごく弱い気がするんだよね。汚れはそれほどでもない気がする。

私:スプリングはそんなもん。きれいに洗ってね。オイルは何持ってる?なるべく粘度の低いの。

友:デュラグリスとか?

私:いや、グリスじゃなくて。チェンオイルとか、ない?固いとフリーが供回りしてチェンが弛んだりするんだよね。

友:フィニッシュラインのドライ用とウェット用。ドライ用はさらさら。ウェット用は結構固い。

私:じゃ、ドライ用でいこう。ラチェット部と樹脂ブッシュ部に塗って元に戻して。

友:ドライ用はさらさら過ぎる気がする。ウェット用にする。

フリーボディーを外した所

ラチェット爪受け部 洗浄後

さて、前置きが長かったが、ここからが本題。

友:ベアリングの与圧調整がいるよね。どうやるんだろ。

私:フリー側のナットを締めこんだら、メインシャフトの右端がシャフト付きナットの内側に突き当たるんじゃない?

友:突き当たらない。どこまでも入る。

私:えぇ?シャフト付きナットの内側は段付きになってるんじゃないの?

友:そんなことはない。シャフト付きナットの写真送るよ。

シャフト付きナット 内側から

私:前の写真(ハブ右側)では、フリー側シャフトの穴は丸穴に見えるんだが、メインシャフト右端は六角穴になってる、て言ってなかったっけ?

友:あぁ、写真はピンボケで丸に見えるが、実際は六角穴になってる。

私:真ん中の穴はメインシャフト右端面が見えてるんだ。(ここでようやく構造を理解)
つまり、シャフト付きナットはフリーボディーベアリングを介して右ハブベアリングを押していて、左ハブベアリングをメインシャフト左側の小判ナットで受けている、小判ナットは5mmくらいのカラーを介して左端ナットでダブルナット固定、シャフト付きナットの締め具合でハブベアリングの与圧調整を行い、シャフト付きナットにはダブルナット等のロック構造はなし、ということ?

友:部品をなくしているんじゃなければ、そういうことのようだ。ダブルナットじゃないのは気持ち悪いが。

私:そだねー。じゃあ、シャフト付きナットを手で突き当たるまで締めて、完成。

追っかけ、家のクロスマックスも整備して参考用に写真を送った。

左キャップ部 引っ張ると外れる。


キャップを外して六角レンチを入れた所

右サブシャフトを抜きかけた所 組む時は締め切り、メインシャフト右端面と右シャフト左端面で、フリーボディーベアリングと右側ハブベアリングの内輪を挟み込む構造

右サブシャフト 右はフリーボディベアリング内側に挟むワッシャ

ラチェットとスプリング ちょっと減ってるけど問題なし。

フリーボディー内側 手前は樹脂ブッシュ、奥はシールドベアリング(手前もボールベアリングに変えると動きがよくなりそう)



ラチェット爪受け部

洗ってラチェット爪を組んでオイルを塗った所

完成

長々書いたが、書きたかったのは、この手の作業(電話で口頭だけで構造を説明する)では部品に名前をつけるのが大事、ということ。
部品一つ一つに、その時の話の範囲での固有な名前をつけて、その名前で通す。あれ、とかそれ、とか言わない。ナットが複数あるなら、ナットとも言わない。正式な名前でなくていいから、シャフト付きナット、みたいに命名する。本当は正しい名前があるんじゃないか、などと弱気になってしまいがちだが、独断と偏見で一つに決めないと、どの部品を指しているのかあやふやになって、相手とイメージを共有できない、と思う。

ともかく、直ってよかった。
イベントでの健闘を祈る。

※友人より訂正あり。クロスマックスエンデューロ2005だそうだ。














0 件のコメント:

コメントを投稿