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2019年9月17日火曜日

車の修理3題 その3-1 ストラットアッパーマウント交換(PEUGEOT206SW)

車メンテナンスその3。
ハンドルを切ると、ゴキゴキと大きな音がする。
これもかなり気分が悪い。
アッパーマウントのベアリングがうまく回っていなくてスプリングがずれて音が出ている感じ。
楽天で社外品アッパーマウントを頼んだのが届いたので交換する。

先ずは左から。
PEUGEOT206SW左ストラット

フロアジャッキで上げて馬かませてホイル外して。


スタビリンクを外す。17mmメガネと廻り止めのT30トルクス。
PEUGEOT206SW左スタビリンク取り外し


 ナックルとショックユニットを固定しているボルトを外す。16mm。ここはボルトが長いので出来ればディープソケットのほうが具合がいい。
PEUGEOT206SW左前ショック固定ボルト取り外し



ロアアームを車載のパンタジャッキで持ち上げておいて長ネジを通してスプリングを圧縮状態で固定。
PEUGEOT206SW左前スプリングを長ネジで圧縮


長ネジの件は詳細を別項で書く予定。
パンタジャッキを外して
ナックルをハンマーで叩いてショックユニットをナックルから抜く。

PEUGEOT206SW左前ショックユニットを外した状態

ショックユニットが抜けるとナックルはぐらぐらで、手前に倒れると等速ジョイントが抜ける(らしい)ので、パンタジャッキとひもでナックルを支えておく。

スプリングコンプレッサーでスプリングを縮めて長ネジを抜き、アッパーマウントを外す。21mmメガネ+回り止め11mm

PEUGEOT206SW取り外した左前ショックユニット


後はクリーニングしてスプリングコンプレッサーでばねを縮めて新しいアッパーマウントで組んで、長ネジを掛けて縮めた状態でスプリングコンプレッサーを外す。ユニット長が長いと組み込み時にナックルにショックユニット下端を嵌められなくて苦労する。上下スプリングシート間の距離が概ね200mm以下なら簡単に組み込めるはず。
ショックユニット下端をナックルに嵌めたら、アッパーマウントのガイドピンがボディ側穴にはまるようにガイドしながらロアアームをジャッキで上げていく。そのままアッパーマウント上端がボディに触るまで上げたら、取り付けボルト3点を仮止めする。

今度はショックユニット下端を確認して、ナックルの割り溝にショックユニットのガイドが入るようにショックユニットをベルトレンチで回転させる。
PEUGEOT206SW左前ショックユニット回転方向位置合わせ

溝にガイドが入ったら、そのままショックユニットが突き当たるまで上げていく。突き当たってから更に上げると長ネジのナットが遊ぶので、ナットを手で回して長ネジを取り外す。
後は、ナックルの固定ボルトを締めて、スタビを取り付け、ABSケーブルを保持しているプラ部品を取り付け、アッパーマウントの仮止めも本締めして完了。

 続いて右側。やり方を変えて、ショックユニットを抜かずにアッパーマウントだけ交換できるかやってみる。
スタビリンクを外す。
PEUGEOT206SW右スタビリンク取り外し


 長ネジを通してロアアームをジャッキで持ち上げて長ネジでスプリングを圧縮状態で固定。
PEUGEOT206SW右コイルスプリングを長ネジで圧縮

ショック上ナットを緩め、アッパーマウント固定ボルトを外す。

ジャッキで支えていたロアアームをさげると
PEUGEOT206SW右アッパーマウントを取り外し
こんな風に隙間ができるので、アッパーマウントを取り外す。


スプリングコンプレッサーでショックユニットの頭がスプリングのセンターに来るように調整して
PEUGEOT206SW右コイルスプリング位置をスプリングコンプレッサーで調整
新しいアッパーマウントをはめ込んでショック上ナットを仮止め。
ジャッキでロアアームを持ち上げながら、上からのぞいてアッパーマウントのガイドピンを車体穴に通し、アッパーマウント固定ボルトも仮組。
そのままアッパーマウントが車体に密着するまでロアアームを上げて、おさまりをチェック、問題なければアッパーマウント固定ボルトとショック上ナットを本締め。



PEUGEOT206SW右ロアアームを車載ジャッキで持ち上げる

完了、と思いきや。最後にショックブーツをはぐってみたら、あー、バンプラバーが砕けてる。

PEUGEOT206SW右バンプラバー損傷状態
部品入手したらもう一回開けよう。

取り外した旧アッパーマウントは案外状態がよくて、ひびもないし、ベアリングもきちんと回る。

音の原因はなんだったんだろう?

関連記事



2019年9月12日木曜日

車修理3題 その2 ライトスイッチ修理(PEUGEOT206SW)

続いて、ライトスイッチの修理。
ここは数年前から調子が悪くて、走っていると勝手にライトがONになる。(スイッチのポジションはそのまま)スイッチにちょっと触ると消える。
最近はそれに加えてウインカーを出していると時々ウインカーが止まってライトがONになっている。これは危ない。

こいつが問題のスイッチ
PEUGEOT206SWウインカー/ライトスイッチ

関連情報をNETで調べていたら、YOUTUBEでスペイン人の兄ちゃんがいとも簡単にスイッチの頭を外してまた嵌めて見せる。おお、これだ、とやってみたら、

PEUGEOT206SWウインカー/ライトスイッチ頭部
思っているより一段根元側が抜けて、勢い余ってFPCを引っこ抜いてしまった。

PEUGEOT206SWウインカー/ライトスイッチ根元部
うーん、これでハンドルを外してコンビネーションスイッチを開けるのは確定。
(ヘッドライトを諦めれば昼間は走れるかと一瞬考えたが、この状態ではウインカーも点灯しないので不可。どうやらライトスイッチの回路がオープンだとウインカーも点灯しないようになっている。)
まあ、やってみよう。

問題のライトスイッチ部分から分解してみる。
参考にした分解例(YOUTUBE)はこれ

先ず、先端のボタンをへらでこじって外す。
これはそんなに固くないので、適切なへらで丁寧にやれば傷はつかない。

PEUGEOT206SWライトスイッチ頭部ボタン外し

中に見える爪をラジオペンチでつまんで回転リングを引っ張ると抜けて内部が見える。


(この写真は後から撮り足したので、根元に組み付いた状態になっている。)
このときばね2つを飛ばさないよう注意。YOUTUBEでは袋をかぶせてから抜いていた。

ばらした状態がこれ。

PEUGEOT206SWライトスイッチ分解状態


接点部分は結構汚い。
PEUGEOT206SWライトスイッチ接点


パーツクリーナで洗ってチェックすると、 
PEUGEOT206SWライトスイッチ接点詳細1
接点が削れて穴が開いている。
反対側の接点は凹んでいる。
PEUGEOT206SWライトスイッチ接点詳細2

過電流で焼けたか、FPC+接点銅箔の剛性が足りなくて当たりが悪かったか。
相手の可動側接点には問題なさそうなので、後者かな。

取り合えず、半田を盛って、平に削ってしばらくしのぐことにした。 
PEUGEOT206SWライトスイッチ接点 半田による補修
これでどれくらい持つか。すぐだめになるようなら、PWBを削って接点部を作るかな。

さて、組立方にコツがある。
まず、プラスチックのスプリングホルダをラジオペンチをてこにして抜く。 
PEUGEOT206SWライトスイッチ スプリングホルダ外し

回転リングにダミーの軸を嵌めて、それをガイドにスプリングホルダー+スプリングx2をスイッチリングに嵌める。(T20のトルクスレンチを使った)

PEUGEOT206SWライトスイッチ スプリング組み込み


ダミー軸が無いと、スプリングホルダーが傾いて、なかなかうまく入らない。

続いて可動側接点をスイッチリングに嵌める。方向注意。

PEUGEOT206SWライトスイッチ 接点組み込み


スイッチリングのOマーク側の溝に可動側接点の切り欠きのある側を嵌める。この時、どちらの溝も外れ止めの爪があるので、接点のベロを内側から滑り込ませるようにする。ここがはまってないと、可動側接点が傾いて固定側接点にきちんと当たらないので、ライト付きっぱなし等のトラブルが起きる。(これやった)

この形が組めれば、あとは回転リングを軸に押し込んで、端のボタンを押し込んで、ライトスイッチ部は完了。


さて、次はコンビネーションスイッチ取り外し、分解。

1.エアバック取り外し
ハンドルを左90°に切ってエンジンOFF、バッテリー接点を外して10分以上放置。
ハンドル下の穴(今回は左9°に切っているので右側)に棒を突っ込んで、端をポンと叩く。(T25トルクスドライバーを使った)

PEUGEOT206SWエアバック取り外し用穴

そうすると、エアバックユニットがぽこんと外れるので、コネクタx2+ファストン端子を外す。

PEUGEOT206SWエアバック取り外し状態


ハンドル中心のボルト(T50)を緩めて(外さない)ハンドルをガンっと引っ張るとハンドルが外れるので、それから中心ボルトを外す。

PEUGEOT206SWハンドル取り外し状態

ハンドル軸奥左下のクランプバンドのボルト(10mm)を緩めて、プラスチックの爪2か所を浮かせてユニットを引っ張ると取れる。

PEUGEOT206SWコンビネーションスイッチクランプバンド

PEUGEOT206SWコンビネーションスイッチ固定爪


コンビネーションスイッチCOM2000取り外し状態

後は爪を浮かせて上手いこと蓋を開ける。
中心の樹脂リングは爪3点で止まっているので、必要なら外す。今回は外さなくてもいいのだが、中を見たいので外してみた。

コンビネーションスイッチCOM2000内部1

BOSCH製らしい。
因みに、このコンビネーションスイッチはCOM2000なる名前が付いているのだが、YOUTUBEで見る限り、内部構造はおそらく2種類あるようだ。冒頭のスペインにーちゃんが開けて見せてたのは、もう一種類のほう。ライトスイッチ部の構造もちがうんだろうな。

コンビネーションスイッチCOM2000内部2

コンビネーションスイッチCOM2000内部基板

接点を確認したけど、こちらは問題なさそう。後は接点を洗って、接点復活剤を吹いて、グリスもプラスチック用に塗り替えて、最初に引っこ抜いたFPCコネクタを含め、元通り組立。
先程書いたようにライトスイッチ部の組立ミス等あったけど、修正してちゃんと復活。1週間ほど乗ったが、今の所ライトが勝手についたりウインカーが止まったりするトラブルは起きていない。


2019年9月6日金曜日

車の修理3題 その1 天井張替(PEUGEOT206SW)

古い車に乗っていると、あちこち機嫌の悪い部分が出てくる。家の車ももう13歳になり、そんなのは慣れっこなので少々のことは放置していたのだが、こんなんじゃいけない、せめて並まで戻そう、と一念発起した。重症なものから順番に対策していく。

一番問題なのは天井内張り。
一番内側の布と内装のシェルの間のウレタンスポンジが加水分解するようで、1年程前からちょっとずつ剥がれていたのが、とうとう全面的に剥がれて垂れさがった。
PEUGEOT206SW天井剥がれ状態
これでは頭に当たるし後ろも見ずらい。

天井を取り出すとこんな感じ。 
PEUGEOT206SW剥がれた天井を取り出し
茶色い部分が元ウレタンスポンジだったもので、ねばねばして始末に悪い。
これを紙ウエスでざっくりこそげ落として、後は布ウエスとアセトンでふき取る。

 ふき取り後がこれ。
PEUGEOT206SW天井下地処理
シェルの外面は紙みたいなもので出来ていて、間にポリスチレンフォームっぽいものが入っている。ねばねばは紙にしみこんでいて、完全には取れない。


日本の車の内装素材は、JABIAの難燃基準をクリアしている必要があるらしいので、合格品である、東京シンコールのラパスⅡを使った。
206SWの天井サイズは概ねW1200mm×L1900mm

PEUGEOT206SW天井貼り付け準備


接着剤は小西のGクリアーをG薄め液Zで薄めてスプレーガンで吹く事にした。DIYでは一般的にはスプレーのりを使うことが多いようだ。今回は単純に、やってみたかった。

天井貼り付け用接着剤、薄め液、スプレーガン

というのも、コンプレッサーを手に入れたので。
因みにガンはもう30年も前に買った、今は無きオリンポスのPC-308。このガンはエアー缶に直付けして使う仕様だが、ホースをつなぐアダプターが売られていることが分かった。(作ろうかと思ったのだが)
接着剤は概ね4倍に薄めた。濃すぎると蜘蛛が糸を吐くようになる。

コンプレッサーはこれ。MAXのオイルレス8kgf/cm2仕様。今回、2kg/cm2程度で使った。
コンプレッサー MAX AK-415PB6

布とシェルに接着剤を下吹きしてから布を乗せて、接着剤を吹き足しながら貼っていく。
詳細はNETに色々解説があるので割愛するが、接着剤を下吹きした布をどうやってあつかうんだ?を補足説明。(あちこち貼り付いて始末が悪そうなので)
布を二つ折りしてマスキングテープで仮止め、折り返しに長い棒を通して、棒を吊った状態で両側に接着剤をスプレー。 
天井材接着剤下吹き


取り合えず完成。浮きやら凸凹やら皺やら、かなり不満が残る。
出来ればもう一度やらせて欲しい。
天井材貼り付け完


組み込んで、完成。広くなった。後ろもちゃんと見える。
PEUGEOT206SW天井張替完

さあ、じゃあ、次行ってみよう。