先日、自分の自転車を友人に乗って貰う機会があった。(すんごい乗れる人)
この時、「リアサスペンションのピボットが緩んでるよー」と指摘された。確かに、リアを上下に揺するとカタカタする。あり?昨日ショックユニットを差し替えた時に締め忘れたか、と慌ててチェックしていて思い出した。ショックユニットのDUブッシュが減ってガタが出ているのを硬いブレーキパッドグリスを詰めてごまかしてたんだよね。いやはやお恥ずかしい。サンツアーのリアショックのブッシュは内径12mm、汎用品が使えるのでただのように安い。(追記:サンツアーのリアユニットにはインチ系レデューサーバージョンもあるとのご指摘いただきました。そういえば、家にもありました。失礼)実はだいぶ前に買ってあったのだが、打ち替えに圧入冶具が必要なのでさぼっていた。どれ、作りましょう。
ピン(左)とリング(右)。何てことない加工だし、マニュアルの旋盤加工なので製作風景は無し。材料は手持ちのS45C快削を使った。(定尺で買ったので沢山あるんだよね)
ピンの細い側はDUブッシュに合わせてしっくり、太い側は本体側内壁にこすれないようやや細目に。リング内径はDUブッシュが食いつかないようやや太めに。ブッシュの内面を冶具の角で削ったりしないように、面取りしてから旋盤で咥えたまま耐水ペーパーで丸める。
使い方は以下。
①元のDUブッシュを抜く。
DUブッシュにピンを入れて(右)、反対側をリングで受けて(左)、バイスでDUブッシュを押し出す。
押し出し終わったところ。
押し出し終わった本体。
分解状態。本体穴内面はパーツクリーナーで洗ってチェック。状態は良好。
②新しいDUブッシュ外面にお好みでモリブデングリスを塗って、本体穴に当てる。DUブッシュの合わせ目はいちばん力のかかる向きを避けて。
③今度はリング無しでピンをDUブッシュに差し込んで、いい所までバイスで押し込む。
完了。年齢不詳のEPICONにはもう少し働いてもらいましょう。
本来なら、合わせてレデューサーを交換しないと摩耗して痩せているはずなんだが、今回はフレーム側の事情でスチール焼き入れのレデューサーを入れているので、摩耗は全く見られず。そのままでしっくりだった。
元ついていたDUブッシュがこれ。左側はテフロンコーティングが削れてうっすら地肌が見えている。右側はまだまだ大丈夫だったけど、まあ、せっかくだから。
これがFOXのユニットだったりすると、インチ系なのでDUブッシュの入手がちょっと面倒。自転車屋さんに取り寄せてもらうのかな。あるいは、プラスチック系のブッシュを使って削るか。
2022.02.09追記
治具の寸法が知りたい、というリクエストがあったので、がさごそ探し出して寸法を実測してみました。手書き失礼。旋盤物はそもそも図面を書かないことが多いので。JIG-BUSHの太い側はもう少し細くてもいいと思います。-0.1狙い、くらいか。ショックユニットの穴面をひっかかないように磨いてつるんとさせるのが肝要。JIG-RINGの外径は材料次第でもっと太くても可。
ただ、注意点としては、この記事で使ったショックユニットのアイレット穴はΦ14でしたが、大概はΦ15穴で、勘合するシャフト径はΦ12.7mmだと思います。(それほど色々知ってるわけではないのですが)作るのでしたら、事前に現物寸法を確認するのが良いかと思います。
こんにちは、私もこのツールを作成したいと思っています
返信削除良ければ寸法を公表していただけないでしょうか
よろしくおねがいします
コメントありがとうございます。返信遅れ、申し訳ありません。このブログは約4年やっていて、コメントをもらったのは初めてなのです。予想していなかったのでチェックがもれてました。要望、こんなのでどうでしょう?追加情報等必要ならまたコメントください。
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