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2018年9月4日火曜日

丸パイプチャッキング冶具を作る(その4 改良版と周辺工具作成)

Φ20パイプ用に、バイス当たり面に逃がしをいれた改善版チャッキング冶具を作ってみた。
材料はA2017 t=12mmの端材。
フライスで外周を削って、



旋盤で中ぐり。



逃がしはこんな感じ。内幅20mm、深さ0.2mm



これをメタルソーで2つに割って、



バリを取って出来上がり。



これで、ダンパーユニットの下側蓋を回してみる。
先ずはモンキーで。結構固い。
チャッキングの具合は良いようだが、結構強く咥えても、滑る。
脱脂して再トライ。
アルミナットの角がつぶれそう。
17mmメガネに替えてみる。
丁寧に扱ったつもりなんだが、結局、レンチが浮き上がって角がつぶれた。



全くお恥ずかしい。もうしません。ごめんなさい。
そもそも一般の工具は、面取りが大きくて、こういう薄い六角頭には向かない。
分かってはいたんだけど。
メガネレンチのヘッド部はこんな感じ。














これは、KTCの旧型17mmコンビネーションのメガネ側だが、
KTCが悪い訳ではなくて、どこでもこんなもの。

ということで、これも、作りましょう。
材質は、しばし迷った挙句、38X3の鉄フラットバー、ユニクロメッキ付き。
手持ちがあったので。












Φ5エンドミルで荒取り、Φ2エンドミルで仕上げ。
形状は、対辺17mmにクリアランス片側0.05mmを付けて、面接触型に角部を処理。

出来上がり。
何だか、棚を買うとおまけについてくる板レンチみたいだ。

先程の丸パイプチャッキング冶具と合わせて、万力で咥えて回す。

今度は万力が持っていかれる。

しょうがないので、フライスに載せてミーリングバイスで咥える。

今度はもう、拍子抜けするぐらいあっけなく回る。
こうでなくちゃね。

外れた外筒側。
ネジロック剤は入ってないね。

こちらが蓋とピストン。

これはピストンを上から見たところ。
中心が伸び減衰調整用のオリフィス部。
周囲の円弧穴は圧縮リリーフバルブ。

今回は中が見たかっただけなので、洗ってそのまま元に戻す。

六角の潰れた部分より内側に、黒く光っている部分が、たぶんレンチの当たり面。
思ったより内側にきた。
角を潰さずに回せたので、実用上はOKなんだが、この接触痕をどう見るか?
アルミ頭にはアルミのほうがいいのか?

今回の結論。
六角頭だといって、汎用工具で回せると思っちゃいけない。
アルミの薄頭にはそれ相応の工具が必要だ。

で、それはNCフライスを持っていれば作れちゃう。
ボルトヘッドとのクリアランスもツールとヘッドの接触点の設計もお好み次第。
この辺の話はまた別途。


















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