そもそもこんな精密機器を落としてはいけない訳で、メーカーに送って修理がてら校正してもらうのが筋なんだろうが、今回、アマチュアだし、お金もないし、と自分に言い訳して作ることにした。旋盤がNCモドキになるとやることが沢山出てくる。
当初、ポンプの窓と同じように削り出せばいいかと思っていたが、板厚0.8mmでチャッキングが難しそう。
ということで、今回は、バキュームフォーミングで作ってみた。
先ずは構造用合板でバキュームヘッドと樹脂板ホルダーを作る。
盛大にバリ、欠けが出る。
やっぱり木工用の刃のほうがいいかな。回転数ももっと上げたい。
今回はパテを盛って磨いて仕上げてしまう。
これがバキュームヘッド。
こちらは樹脂板ホルダ。
次、NC旋盤もどきでアルミから型を作る。
型はバフで磨いて、
こんな感じ。
ヘッドと組み合わせると、
第1号はこんな出来。
勢い余ってコンクリの床に意匠面を押し付けてしまってガサガサ。
その後、何回かトライするが、中々うまくいかない。
問題点は下記3点。
もっと均一に暖めなければいけないかと、オーブンで暖めてみる。
150℃10分→まだカチカチ。
150℃20分→まだ駄目
200℃10分→まだ駄目
200℃20分→いけそう→縁が引けない。
300℃10分→まだだめ。
300℃度20分→いけそう→縁が引けない。
樹脂板ホルダはこんがり焼け色が付いたが、どうも上手くいかない。
原因を考えてみる。
①型のアルミで樹脂が冷える。
②樹脂板の面積が足りない。(伸び代がもっと欲しい。)
③バキュームヘッドの圧力損失が大きい。
④掃除機のパワーが足りない。
まあ、どれもあるのだろうが、簡単に試せる①について対策してみる。
→型を予熱してみる。
もう一度ヒートガン式に戻って、型を炙ってから樹脂を暖める。
monotaroの放射温度計で測ると、型が100℃程度、樹脂が200℃程度。
この温度計は一体どのくらいの誤差が出るのかさっぱり分からなくて、
いつも測っては見るが信用出来ない。
縁と皺は、だいぶいいようだ。
ぶつは相変わらず出る。
ルーペで覗くと、あぶくがある。暖めすぎで樹脂が気化したのか、元からあった泡が膨張したのか、たぶん後者のような気がする。
取り合えずぶつには目をつぶって、一番いい出来のもので仕上げることにする。
旋盤に型を咥えてカバーを当て、パットセンターで押さえて耳を切り落とす。
元のカバーと直径が合うように高さで調整してできあがり。
ぱちんと嵌め込んで、完成。
おしまい。